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2022年11月08日

離婚調停に提出すべき証拠-㊸財産分与において、別居開始以降の住宅ローン支払を結果に反映させる場合

離婚調停、訴訟等に提出すべき証拠を解説いたします。

今回は、離婚請求に合わせて、財産分与を請求する場合で、財産分与の対象財産に、住宅ローンがある

場合について考えます。

 

離婚時の財産分与においては、プラスの財産のみなら、マイナスの財産である負債も考慮されることは

ご存知の方が多いかと思われます。財産分与の対象価値は、通常は、夫婦の経済的な協力関係が絶たれたと評価できる時点で

考えることとなり(基準日と言います。)、基準日は、多くの場合、離婚に向けた別居を開始した時点や離婚調停や

離婚までの生活費である婚姻費用分担調停を申し立てた時点(夫婦が同居している事案も含みます。)と考えることになります。

 

財産分与の対象価値を、いつの時点の価値で考えるかについては、このように固定されますが(但し、株式のように、数量に変化がなくても、

価値が変動するものについては、離婚成立に最も近い時点で評価します。)、実際には、住宅ローンなどは、不払いを起こしては大変なことになりますので、

支払が継続され、離婚や財産分与の合意を行う際や離婚の判決までの間に、基準日時点のローン残高は更に減っているのが通常です。

 

このように、住宅ローンの残高が減ったとしても、当該住宅やローンを引き続き、別居等以降に住宅ローンを支払い続けた側が

取得するのであれば、特に調整は不要となります。対して、財産分与により、新たに住宅やローンを引き継ぐ者と、別居以降に住宅ローンを

支払い続けた者が異なる場合は、新たに住宅やローンを引き継ぐ側は、別居等以降に相手方によってローンの支払がなされた分、利得してしまうこととなるため、

その分の調整が必要となる場合があります。

 

そこで、このようなケースでは、別居開始以降も、ローンの支払いを継続した事が分かる資料(通帳等)及びローン残高が分かる資料(基準日の残高と

離婚の合意等を行う時点の残高の2時点がわかるもの)を証拠として提出する必要があります。

 

なお、ケースによっては、住宅ローンの支払が継続されることを条件に、婚姻費用の月額を本来の額から、婚姻費用の権利者の収入に対応した

標準的な住居関係費に相当する額を引いた額(年収200万円未満の方の場合、月2万2000円程度を控除)で定めている場合があります。

このような場合、別居等以降の住宅ローンの支払は、実際に支払を行った側のみならず、減額した婚姻費用をもらい続けた側も共同して行ったと

見ることが可能であり、減額された部分の調整が別途必要となることから、婚姻費用調停の調書等を証拠で提出することが考えられます。

 

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