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2021年09月22日

離婚調停に提出すべき証拠-⑪離婚原因・有責配偶者からの離婚請求(有責者側)

離婚調停に提出に提出すべき証拠をここでも解説いたします。

今回は、離婚を行う際に、不貞行為や一方的な暴力等を行った事に争いがない=有責配偶者であることに

争いがない場合の有責配偶者側からの離婚請求の場合の証拠について考えます。

 

最高裁の判決(昭和62年9月2日)は、

「有責配偶者からされた離婚請求であっても、夫婦の別居が両当事者の年齢及び同居期間の対比において

相当長期間に及び、その間に未成熟の子が存在しない場合には、相手方配偶者が離婚により精神的・社会的・

経済的に極めて苛酷な状態におかれる等離婚請求を認容することが著しく社会正義に反するというような

特段の事情の認められない限り、当該請求は、有責配偶者からの請求であるとの一事をもって許されないとすることは

できないものと解するのが相当である。」と判示しています。

 

このため、まず重要となるのは、「相当長期間の別居」という事になります。

実務上、別居期間が10年を超える事案については、相手方の年齢や同居期間との対比によらず、

長期間と判断される事が多いです。別居期間が10年に満たない場合は、同居期間等を考慮する必要があります。

同居期間については、通常は婚姻した時からという事が多いと思われるため、その通りであれば、戸籍謄本を提出することで、

同居期間を明らかにすることができます。別居の開始時期については、別居に伴い住民票を移している場合には、これで立証できますし、

そうでなくても、その際に婚姻費用分担調停や離婚調停などを申し立てていた場合には、その結果の調書や調停不成立証明書を提出することが

考えられます。これもない場合には、別の場所で夫婦間で二重生活となっていた事を立証する事が考えられ、具体的には水道光熱費等の公共料金が

別々にかかっていたことを示す領収書、通帳などを提出することが考えられます。

 

また、未成熟の子の有無については、戸籍謄本で明らかにすることができます。

未成熟の子とは、通常、親から経済的に独立すべきと考えられる年齢に達していない子や、達している場合でも

独立していない事についてやむを得ない理由がある子の事を指します。通常は、大学卒業の年齢=22歳になった後の最初の3月までと

考えられますが、その後であっても、病気その他の理由により経済的に独立できない場合等には未成熟の子と判断される可能性はあり得ます。

もっとも、実務上は、未成熟の子がいる場合でも、その子が高校生以上である場合には、今後、扶養を行うべき期間が短いことから、

有責性の程度や別居期間の長さ、その間の監護状況、今後の監護態勢、経済的状況等を踏まえて、離婚請求が信義誠実の原則に反しないと

判断される可能性があると言われています。

 

このため、これまで、子の費用を含めた婚姻費用として十分な金額を負担してきた事や、財産分与、解決金、養育費その他の離婚の条件において、

相手方や子が経済的に困る事がない事などを収入、財産関係の資料でもって証明することが考えられます。

 

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