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2022年03月23日

離婚調停に提出すべき証拠-㉝財産分与・基準時以降に生じた事情

離婚調停に提出すべき証拠を解説いたします。

今回は、離婚調停に付随して、財産分与を求める場合で、財産分与の基準時以降に生じた事情を

財産分与の結論に影響させる場合について考えます。

 

まず、前提として、離婚の際の財産分与の基準時、すなわち、いつの時点に存在した夫婦財産を財産分与の対象と

するかについては、実務上、離婚に向けた別居を開始した時点あるいは、離婚調停等を申し立てた時点とする事が多いです。

離婚に向けた別居を開始した場合や離婚調停等を申立てていた場合でも、その後も、

一方の給料の全額を他方が管理していた等、経済的協力関係が継続していた場合は、

婚姻費用分担調停を申し立てる等して、夫婦双方の収入や家計が分離された段階とする事もあります。

 

このような基準時よりも後に生じた事情は、通常は、財産分与の結論には影響しません。

例えば、財産分与の基準時には預金が100万円あったものの、その後、離婚時にはこれを使って0円になっていたとしても、

100万円の財産を持っていたものと見て、財産分与を考える事になります(例えば、この場合で、相手方が基準時に財産0円の場合、100万円の半分の50万円を

財産分与として支払う事となります。)。

 

しかし、ケースによっては、基準時以降に生じた事情でも、財産分与の結論に影響させるべき場合があるとの立場も示されています。

その例として、「別居期間中に、一方が幼子を養育し、そのため就労できない場合に、婚姻費用の支払を受けていても、

その間の財産形成に寄与した面があるといえるし、婚姻費用の分担額が不十分な場合、義務者の財産形成の費用である住宅ローンの支払を

考慮して婚姻費用が定められ、実質的に住宅ローンの支払をしたと言い得る場合など、これを考慮して財産分与すべき」とされています

(新日本法規刊・松本哲泓著「離婚に伴う財産分与-裁判官の視点にみる分与の実務-P156」)。

 

そこで、例えば、婚姻費用の取り決めを行うに際し、婚姻費用の権利者が居住する家のローンを、婚姻費用の義務者が支払っている事を考慮して、

本来もらえる婚姻費用額よりも少ない額で婚姻費用額が定められている場合に、これを証明するため、婚姻費用分担調停の調書や審判書、これに加えて、

調停調書の場合は、そのような金額に決まった経緯を示す意味で、調停事件における当事者双方の主張書面を、離婚調停の証拠として提出することが

考えられます。

 

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