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2019年06月18日

離婚時の財産分与と住宅ローンの処理に関する裁判所の考え方の変化

離婚を成立させる際に、合わせて財産分与の取り決めを行うことが多いことは、

みな様もご存じの事かと思います。

 

この離婚の際の財産分与は、基本的には夫婦の財産の名義の如何を問わず(婚姻前からの金額や親から相続した財産などは除きます。)、

基準時(通常は別居開始時または離婚調停申立時)にある全ての財産を合算して、

原則、半分ずつ分ける(2分の1ルール)というのが基本となります。

 

それでは、住宅ローンがある場合の離婚時の財産分与の処理はどのようになるのでしょうか。

住宅ローンと不動産を比較した場合に、住宅ローンの方が大きい、いわゆる「オーバーローン」物件の場合、

他のプラスの財産と通算するとプラスになる場合(例えば、負債が100万円オーバーで、その他の財産が200万円の場合)は、

通算した上で、半分(上の事例では(200万円-100万円)÷2=50万円)を分与することとなることに争いはありません。

 

対して、他の財産と通算するとマイナスになる場合(例えば、負債が100万円オーバーで、その他の財産が50万円の場合)

の処理については見解が分かれています。

 

従来は、離婚時の財産分与はプラスの財産を分ける制度であり、マイナスの財産を分与するではないとして、

オーバーローン物件を除外し、プラスの財産のみを半分ずつにする事を原則とし、不動産を売却した場合には、

損が固定することから通算することとし、その結果、マイナスの半分を相手方に負担させることはできない(先の例では100万-50万

=50万円の半分である25万円を払って欲しいという事はできない)反面、

相手方もプラス部分のみをとりだして半分欲しい(プラスの50万円の半分25万円を欲しい)という事はできない、

という考え方が一般的でした。

 

これに対し、近時の最高裁判所の司法研修所の「司法研究」では、離婚時の財産分与において、

オーバーローン物件とプラスの財産を通算するとマイナスになる場合、

不動産を売却したか否かで分けるのではなく、通算するのが公平との考え方が出されており、

実務においても、この考え方をとる裁判官が増えているように思われます。

また、従来の考え方では、この場合にマイナスの半分を負担させることはできない、という考え方が強かったのですが、

現在の離婚調停の実務では、収入等によっては、ローンを負担しない側が、マイナスの一部を相手方に払うのが公平(単純に半額を払うべき、考えを採る方には

この記事を書いた時点で私はまだ当たったことはなく、あくまでマイナスの一部の支払を行うというものです。)との考え方を示す

裁判官も徐々に現れている印象を受けます。

 

近時、最高裁の判例で、不貞行為による慰謝料のうち、離婚をせざるを得なくなった離婚慰謝料を

不貞行為の相手方(第三者)に対して請求することは原則できない、との考え方が示され、話題となりましたが、

離婚を巡る紛争については、裁判所の考え方が変わっていくことがあり得るため、注意が必要です。

 

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