弁護士ブログ


2019年11月13日

離婚原因「悪意の遺棄」について

夫婦が離婚に合意すれば離婚できるのはもちろんの事ですが、

合意できない場合でも、法律上の離婚原因があると認定されると、

訴訟において、判決で離婚が裁判所により認められます。

 

法律上の離婚原因の1つとして、民法770条1項2号は、

「悪意の遺棄」を定めています。

時々、相手方が別居を一方的に行った上、生活費を負担してくれなくなったから悪意の遺棄に当たるのではないか?

との質問をお受けすることがあります。

 

「悪意の遺棄」とは、正当な理由のないにもかかわらず、同居や協力、扶助の義務を放棄したことを

指します。ここで言う、「悪意」とは、故意という意味ではなく、法的な非難に値する、という事を指します。

このため、相手が生活費を払わなくなったという点が、非難に値すると考えられて、「悪意の遺棄」の主張をされる事が

見られます。

 

もっとも、実際のところ裁判所がどのように考えるかと言いますと、

別居の原因がもっぱら一方のみにあるというケースは希であり(別居等の開始を法的な非難に値するとは言い難い)、

一定期間の別居期間がある場合、この事自体が夫婦関係の破綻を示し、

別の法律上の離婚原因である「婚姻を継続し難い重大な事由」があると認定すれば足りると考えられております。

 

もちろん、生活費を払わないという点を解決するために、婚姻費用分担調停、審判により、生活費の支払を

求めることは、これとは別の問題として可能です。別居して生活費を払わないことが、即、一発レッドカードの

法律上の離婚原因に当たるのかという問題と、そうは言っても離婚前は夫婦であるから、生活費はする必要があるという問題は

別という事です。

 

以上からすると、こちらには落ち度が特にないのに、これという理由もなく別居を強行したとか、生活費を払わなくなった等の

事情は、「婚姻を継続し難い重大な事由」の有無を判断する際の考慮要素の1つとして主張、立証することが考えられます。

実際、離婚が認められる別居期間については、3年とか5年が目安などと言われることがありますが、

裁判所は、一律に何年の別居があれば離婚と考えている訳ではなく、

別居に至った理由、経緯として、別居された側に落ち度があるのかないのか、と言った点も含めて、「それであれば、

これくらいは一方的に離婚するには別居期間が必要である(あるいは、本件では別居された側にもこれくらいの落ち度があるから、

通常より期間は短くても足り、この程度の別居期間で離婚は認められる)」と総合的に判断するのが通常です。

 

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