弁護士ブログ


2021年05月24日

離婚調停等を同居のまま進めるか、別居して進めるかについて

離婚の協議や調停等を、配偶者と同居したまま進めるか、別居して進めるかについては

悩まれる方も多いかと思われます。

 

この点、法的には、同居したままでは離婚協議や離婚調停ができないという事は全くありません。

また、時々、誤解されている方が(場合によっては弁護士でも)おられますが、離婚成立までの間の

生活費である婚姻費用の調停等も、同居したままでも申し立てることは可能です。

この場合、夫婦に共通した経費をどちらか一方が負担していることが多いため(例えば、水道光熱費等)、

今後も離婚まではその方が払い続ける前提で、調整する必要があります(例えば、夫が婚姻費用の支払義務者であり、

水道光熱関係の契約者も夫である場合に、水道光熱費を折半して夫婦で負担するという形で合意できた場合、水道光熱費の

平均月額の半額を、本来、払わなければならない婚姻費用の基本月額から差し引いた額を婚姻費用月額として定める事に

なります。)。

 

ただ、同居したままでも法的には離婚協議や調停ができる、という事と、同居したまま進めるのが適切か、は全く別の

話です。

 

同居のままとなると、離婚協議、調停で争っている当事者が同じ家で居住していることになるため、元々、よくない家庭内の雰囲気であったところが、

より険悪になる可能性がでてきます。離婚協議、調停、訴訟等では、財産分与、慰謝料、養育費等さまざまな論点が生じ、

双方の考え方に隔たりが生じることが多く、過去の事実関係についても、双方、異なる主張がなされることがよくあります。

勢い、当事者の対立がより深まる危険が高いと言えます。

 

お子さんがおられる場合、両親の様子をお子さんも見ていることになるため、

お子さんの発育に影響が出る場合があります。よくうかがう話として、お子さんが両親に迷惑をかけないよう、

自分の気持ちを押し殺して我慢したり、自分が頑張れば親同士の険悪な雰囲気もよくなるのではないか、と考えて、

勉強等を頑張ったりということがあり、本来、親に甘えてもおかしくない年齢の子が無理に我慢したり背伸びすることで、

その反動が後にでて心身に不調を来すなどの危険もかんがえられます。

 

また、通常は、離婚をする場合、離婚後も同居するということは希で、別居するのが一般的でしょうから、

遅かれ早かれ、いずれは別居しなくてはならない、という事もあり、これを前倒しにしているという側面もあります。

お子さんの進学、校区の都合から、もうしばらくは同居のままでいたい、という事もあるかと思いますし、

そうであれば、校区等が変わらない場所でアパートを借りてお子さんと暮らす、という事も考えられるところです。

 

また、例えば、相手方は離婚を全く考えていない、という場合に、同居したまま離婚の協議や調停を起こしても、

これまでと何も現状が変わっていないため、離婚に応じる可能性が低いままではないか、という点が挙げられます。

これが、別居した状態で、離婚の調停等を申し立てた場合、特に、弁護士を代理人としてつけている、となると、

相手方としても、費用をかけて弁護士までつけて、しかも裁判所の手続まで利用しているとなると、仮に離婚を拒絶したとしても、

戻ってきてくれることは事実上、考えがたいのではないか、と相手方も現状を重く受け止めざるを得なくなるのではないか、

という事が考えられます。

離婚を拒絶している側が婚姻費用の支払義務者である場合、多分、家に戻ってきてくれないだろう、と思いながら

別居中の婚姻費用を支払いつづける事となりますが、離婚を成立させた場合、婚姻費用の支払義務はなくなり、

お子さんがいる場合は、養育費のみ、お子さんがいない場合は、以降、生活費の負担は不要となるため、

経済的な損得も生じ、離婚した方が負担が減るのではないか、と考えることもかんがえられます。

 

離婚の話を同居のまま進めるのがよいか、別居してから進めるのかについては、他にも様々な考慮すべき要素があり、

ご自身のケースでどうされるかについては、多角的に考察することが有用と言えます。

 

離婚を弁護士に相談、依頼をお考えの方は、姫路の城陽法律事務所まで遠慮なくご相談ください。

豊富な解決実績にもとづき、お客様と一緒によりよい解決方法をかんがえます。

 


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