弁護士ブログ


2021年06月04日

離婚の際の別居を行うに際し、注意すべき点⑦ 子の面会交流の申し出に対する対応

離婚の協議や調停等を行うに際し、別居を行った上で

これらを進める方は多いかと思われます。

ここでは、引き続き、離婚に向けた別居を行うに当たって、注意すべき点を

解説いたします。

 

夫婦間にお子さんがおられる場合で、別居に当たってお子さんを連れて出られた場合、

相手配偶者から、「お子さんに会わせて欲しい」と面会交流の申し出がなされる事が

あります。

 

この点、離婚成立後であれば、面会を認めてもよいとお考えの方もおられるでしょうし、

夫婦の問題と親子の問題は別であるし、配偶者と子の関係も良好なので、

面会を行ってもらってもよい、とお考えの方もおられるかと思います。

 

面会自体、行ってもらってもよい、とお考えの方の場合は、

頻度や1回当たりの時間、お子さんの受け渡しの場所、方法等を協議ないし離婚調停や面会交流の調停等で

話し合い決めていくことになります。頻度等について折り合いがつかない場合でも、面会交流の調停を経て、

これが決裂すると、自動的に「面会交流の審判」に手続が移行することから、裁判官が結論を出すため、

決着を見ることになります。

 

では、面会は認めない、だとか、離婚成立までは応じない、という事は可能なのでしょうか。

裁判所は、「子の福祉」を中心に考えていることから、お子さんが自立的な判断が十分にできる年齢

(15歳程度)に達している場合、お子さんが会いたいと思っているのかどうかで、ほぼ結論が決まることに

なります。

 

お子さんが自立的な判断ができる年齢に達していない場合はどうでしょうか。

面会交流調停において、面会を認めるべきではない、との主張を行った場合、認めるべきではない、との事情が

どのような事実、内容のものなのかを裁判所は見ることになります。

 

ケースによっては、家庭裁判所の調査官が調査を行ったり、

裁判所の一室を使って、調査官及び相手方立会の下、短時間の面会を行う試行的面会(相手方は隣室からミラー越しに中の様子を見ます。)

を行い、調査官としての意見が報告書として裁判官に提出され、その内容をふまえた協議を行い、それでも話し合いがまとまらない場合、

やはり、面会交流の審判に移行し、裁判官が最終的な結論を決めます。

試験的にお子さんが相手方と会いたくない、という拒絶反応が、相当強固なものの場合、無理に面会させるとかえってお子さんの

福祉に反したり不安定にさせることになる、と考えて、直接的な面会交流は当面困難であり、当面の間は、手紙やプレゼントを子に送ったり、定期的に

監護者から非監護者にお子さんの写真を送ることを内容とした間接的面会交流を行い、これにより親子関係の改善を図るべき、という結論を採ることは、

城陽法律事務所が経験した過去の事件の中でも、ままあります。

 

他方で、これまでの経験上、親子間では特に問題はなく、夫婦間の対立が熾烈というだけでは、直接的な面会交流を否定することはできない、

と判断される可能性が高い陽に思われます。

非監護者が、監護者に対し、同居中に強固な暴力、暴言をふるっており、その影響で監護者がうつ等を発病している等の事情があり、

しかも、子の受け渡しを監護者に代わって行ってくれる人が身近にいないとか、子が乳児のため、面会を認める場合、監護者(母)の立会が不可欠

などの事情がある場合などは、非監護者に面会を認めないとされても仕方が無い、というだけの帰責性があると判断され、直接的な面会交流が当面難しいと

判断される可能性が考えられます。

この当たりは個別事情によるケースバイケースの判断となります。

 

なお、面会交流を本来、拒絶できるだけの事情がないにもかかわらず、拒絶している場合、

離婚後の親権の取得に対立があるケースでは、非監護者から、「面会交流について寛容的ではないから、

親権者としてふさわしくない。当方が親権者となった場合、相手方との面会は認める考えである。」などと

離婚後の親権をどちらが取得するべきかという、論点において主張されるリスクがあります。

最高裁は、面会交流に対して寛容か否かは、離婚時の親権を決めるに当たって、判断要素の1つとなるものの、

従属的な判断要素と考えており、拒絶していることのみをもって、親権が否定される、という事にはなりづらいかとは

考えられますが、親権の判断は、様々な事情を総合的に考慮してなされるものですので、慎重である必要があります。

(なお、親権が否定されない場合でも、ケースによっては、慰謝料等の支払義務が発生する可能性もあり、いずれにしろ、

面会を拒絶できる事情がない場合には、夫婦の問題と親子の問題は別と考えて、面会を認める(回数、1回当たりの時間等の調整は必要であり、

相手の条件がどんなものでも受け入れるという意味ではありません。)事が必要となるかと考えます。)

 

このように、面会交流を巡る問題は、それだけで書籍が多々発刊されるくらい、複雑であり、

ケースに即して具体的に考える必要があり、弁護士に相談、依頼される有用性が認められる分野かと

考えられます。

 

離婚を弁護士に相談、依頼をお考えの方は、姫路の城陽法律事務所まで遠慮なくご相談ください。

豊富な解決実績にもとづき、よりよい解決方法をお客様と一緒にかんがえます。

 

 

 

 

 

 


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