弁護士ブログ


2022年04月28日

成人年齢引下による裁判実務への影響の有無-④成人に達した子が自ら扶養料を請求した場合

令和4年4月1日に施行された成人年齢18歳への引き下げによる、

離婚裁判実務への影響の有無について考えます。

 

今回は、令和4年4月1日以降、18歳に達した子が自ら扶養料を親に請求する調停、審判等を申し立てる一方、

18歳に達した子を監護している親が、その子の分も含めた婚姻費用の調停・審判を申し立てたり、

離婚調停・訴訟に付随して養育費を請求したり、離婚後に養育費の調停・審判を申し立てた場合の相互の関係について解説いたします。

 

前回までに見てきた通り、令和4年4月1日以降、子が18歳に達したとしても、この事のみをもって、その子を監護している親が、

他方に対し、その子の分も含めた、離婚成立までの生活費である婚姻費用や離婚後の子の生活費である養育費の請求を請求できなくなる訳では

なく、18歳に達した事で、経済的に自立可能な状態にあると見ることができなければ、これまで通り、監護親は18歳を越える子の分も含んだ婚姻費用や

離婚後の養育費を請求することが可能です。

 

従って、監護親が相手方に請求した婚姻費用、養育費と、18歳以上の子が請求した扶養料が競合してしまうのではないか、

という問題が生じます。

 

この点は、権利の主体としてはそれぞれ別であるものの、子の生活に必要な費用である点で共通しており、

また、親の未成熟子に対する扶養義務と、婚姻費用、養育費の分担義務は、いずれも生活保持義務(自らと同程度の生活レベルを保持させる義務)の

レベルである点でも共通しており、両者が競合した場合に、法的な優劣は認められないことから、いずれかを先行して判断し、その結果に基づき、

残りの申立ても判断することとなると考えられています。

ただし、例えば、子が大学に進学し、下宿しているなど、家計が監護親と実質的に分離している場合は、

子による扶養料を事実上、優先して考える考え方が有力です。(日本加除出版株式会社刊「家庭の法と裁判 37号」13頁以下 東京家裁 佐藤康憲執筆

「成年年齢引下げに伴う家庭裁判所実務への影響と留意点」)

 

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