家族法改正による離婚調停、訴訟への影響-⑦子をどちらが監護するかについて、どの手続で選択して決定すべきか?|弁護士ブログ|離婚相談・離婚調停のお悩みは姫路市の城陽法律事務所へ

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2026年02月27日

家族法改正による離婚調停、訴訟への影響-⑦子をどちらが監護するかについて、どの手続で選択して決定すべきか?

家族法改正による離婚調停、訴訟への影響について解説いたします。

今回は、離婚に際し、子を夫婦のどちらが監護するかについて争いがある場合に、どのような手続で解決を図ることが

考えられるかについて、考えます。

 

現行法の単独親権の場合、親権を取得する親が子の監護を行う事となる事から、

離婚に際し、親権者を定めればほとんどの場合足り、別途、監護者を決定する必要がありませんでした。

離婚または別居解消までの間、夫婦のどちらが子の監護を行う事とするのかについて対立が生じる場合も、

離婚調停、訴訟等において、離婚後の親権者をどちらと定める事とするのか決定する事で事実上解決可能な他、

当面、離婚成立の可能性が低い場合は、監護者指定の調停、審判により、離婚または別居解消までの間、夫婦のどちらが子を

監護するか決定する事ができました(監護者指定は、親権者指定の前哨戦とも言え、監護者指定が確定した場合、事実上、親権者指定についても

見通しが立つ事から、親権取得の点で大きな対立が生じ、離婚に相手方が応じない場合に、監護者指定の調停、審判で離婚までの間の子の監護者を

決定することで、離婚についても解決が可能となるケースも考えられるところでした。

 

これに対し、家族法改正により、共同親権制度が始まることから、単独親権にする事に夫婦間で争いがある場合、

裁判所で離婚調停、訴訟等で解決を図る場合に、共同親権、単独親権どちらとなる可能性が髙いのか、まず見通しを立てる必要があると考えられます。

単独親権となる見通しが髙いケース(例えば、一方の配偶者が他方の配偶者にDVを行い、かつ、離婚事件中は高葛藤である事から、離婚成立以降はDVの危険が収まるケースも考えられるところ、離婚成立後もDVの危険が収まるとは考え難いケース(調停中も脅迫的なメールを送付し続けている等)であるとか、子に対しDVを行うなど、そもそも親権者としての適切性を欠いている場合など)の場合は、離婚調停、訴訟で単独親権を主張する事で、離婚までの間の監護者についても事実上の解決を図るか、離婚までの間の単独監護を求めるべく監護者指定の調停、訴訟等を申し立てる等、従来通りの対応が考えられるかと思われます。

 

対して、単独親権となる見通しが髙いとは言えないケース(DV等が存在しないケースや、存在したとしても、子の事に関してはスムーズに連絡、相談等が可能であるケース、

離婚後も高葛藤が続くとは考えにくいケース等)の場合、家族法改正の趣旨は、子の重要事項に関する決定は、夫婦で協議して行うのが適切であるとの点にある事から、

子の監護をどちらか一方で行うとしても、共同親権を採用し、財産の処分や学校の進学先の決定等重要事項については夫婦で協議して決定すべきである、と判断される事が

考えられます(従来通り、監護者指定の申立を行うと、監護者指定が認められた場合、監護者に包括的な決定権が生じ、他方配偶者の権限が相当制限される事から、

裁判所は監護者指定の必要姓について厳格に判断する事になると考えられています。このため、離婚後に共同親権と判断される可能性が高いケースについて、従来通り

監護者指定の調停、審判等を申し立てても、裁判所がこれを認めず、後述の通り、特定事項に係る親権行使者指定の申立てに変更するよう裁判所が促してくる

事が考えられます(応じない場合、審判であれば申立てが却下され、調停の場合、不成立あるいは、調停せず、で終了する事態が考えられます。)。

このようなケースにおいて、従来通り、離婚調停、訴訟において単独親権を主張しても、認められず単独で監護を行うとの目的が達成できないことが

考えられます。

 

そこで、このようなケースの場合、特定事項に係る親権行使者指定を離婚調停、訴訟で求める事が考えられます。

具体的には、離婚後、単独で監護を行いたい、という事であれば、子の居所の指定に関する親権行使者を夫婦の一方と定める旨の申し立てを、

離婚調停、訴訟の中で申し立てる事が考えられます。

離婚後の居所の指定者を定めることで、離婚までの間の監護者についても事実上、解決を図る場合は、かかる対応が考えられます。

離婚までの間、夫婦のどちらが監護を行うかを先に決めておきたい、という事であれば、離婚または別居解消までの間の子の居所の指定に関する

親権行使者を夫婦の一方と定める旨の調停、審判の申立てを裁判所に行う事が考えられます(離婚前に居所指定に関する親権行使者決定の申立を行う場合は、

終期を設ける必要があり、離婚または別居解消まで、と期間を区切る必要があります。)。

 

なお、改正家族法施行前に、特定事項に係る親権行使者指定の申立てを行う事はできないため、当該申立てを行う場合は、

施行後に行う必要があります。

 

このように、夫婦のどちらが子の監護を行うかについて争いがある場合で、解決が改正家族法施行後となる見通しの事件の場合、

手続の選択及び時期について慎重に検討を行う必要があると言えます。

 

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