弁護士ブログ


2021年03月12日

婚姻費用で住宅ローン支払や家賃は常に考慮されるのか

離婚を行うに際し、まずは別居の上、離婚成立までの生活費である婚姻費用を

請求するという事は、離婚事案においてよくあるケースであり、城陽法律事務所がこれまで取り扱ったケースでも

最も多いパターンと言えます。

 

婚姻費用の義務者が、婚姻費用の権利者が居住する自宅やアパートの居住費を、別居以降も

払い続ける事は多いかと思われます。

では、自宅のローンや賃貸マンション等の賃料が支払われている場合、婚姻費用の月額から差し引くことは

できるのでしょうか。

 

まず、原則論から確認しますと、自宅のローンについては、自宅が共有であったりローンが連帯債務である等の

事情がなく、義務者の単独所有の場合、自宅のローンを支払っても、結局は自分の財産にお金を出しているに過ぎないことと

なるため、自宅のローン額そのものは考慮することができず、事実上、権利者の居住費が浮いている点を考慮して、

権利者の収入に対応した統計上の標準的な居住費を差し引くことができるのみです(例えば、権利者の年収が200万円未満の場合、月2万2247円)。

これに対して、賃料については、自分の財産にお金を出しているという資産形成の側面がないことから、原則として支払額全額が

婚姻費用の基本額から差し引かれることとなります。

 

もっとも、常に住宅ローン支払い事案の場合の標準的な居住費、賃料支払い事案の場合の賃料が婚姻費用の基本月額から

差し引かれるかと言いますと、例えば、不貞行為を行った側が婚姻費用の義務者であり、義務者が別居した場合で、別居の主な原因が

義務者にあると言える場合には、権利者の標準的な居住費や賃料が差し引かれない可能性があります(大阪高裁平成21年9月25日審判)。

 

このように、ある程度機械的に決まると言われている離婚までの婚姻費用や離婚後の養育費においても、

ケースバイケースの判断となる場合や修正要素が多々存在し、ポイントを押さえた主張、立証を行う事が

重要と言えます。

 

離婚を弁護士に相談、依頼をお考えの方は、姫路の城陽法律事務所まで遠慮なくご相談ください。

豊富な解決実績にもとづき、お客様と一緒によりよい解決方法をかんがえます。


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