
離婚調停に提出すべき証拠-72 悪意の遺棄(自宅売却による自宅からの追い出し)による有責配偶者の主張
離婚調停に提出すべき証拠を解説いたします。
今回は、悪意の遺棄を行った側から離婚請求を受けた場合に、離婚に応じられない旨主張する際に、
有責配偶者からの離婚請求であることを主張立証する場合について考えます。
不貞行為や暴力などを行った側から離婚請求があった場合、有責配偶者からの離婚請求となり、
最高裁の判例上、①相当長期間の別居、②未成熟の子がいないことの2つの要件を満たさない限り、
離婚請求は信義誠実の原則に反し、認められないと考えられている事は、ご存知の方も ...
家族法改正による離婚調停、離婚訴訟への影響-④父母に同意がない場合で共同親権を選択される場合はどんな場合か?
家族法改正による離婚調停、離婚訴訟への影響について解説いたします。
今回は、離婚調停、訴訟において、父母の一方が共同親権を主張するのに対し、他方が単独親権を主張する場合に
裁判所が共同親権が選択する事はあるのか、あるとすればどのような場合なのかについて考えます。
先の解説(家族法改正による離婚調停、離婚訴訟への影響-③共同親権の選択ができない場合)
で述べた通り、
①父又は母が子の心身に害悪を及ぼすおそれがあると認められるとき
②父母の一方が他の一方から身体に対す ...
離婚調停に提出すべき証拠-73 親権、監護権に争いがあり、夫婦共に子の監護を行っている場合
離婚調停、訴訟等に提出すべき証拠を解説いたします。
今回は、親権者や監護権者(離婚成立以前の段階で、子の監護を行う者)をどちらと定めるか対立がある場合で、
夫婦共にこれまで子の監護を行ってきた場合について解説いたします。
未成年の子が存在する場合、離婚を行うには親権者を定める必要があり、親権者を定めることなく
離婚を成立させることは出来ません。このため、離婚調停をまとめるには、親権について合意に達する必要があります。
離婚訴訟の場合は、離婚が認められる場合には合わせて裁判官が ...
家族法改正による離婚調停、訴訟への影響-③共同親権の選択ができない場合
家族法改正による離婚調停、訴訟への影響について解説いたします。
今回は、共同親権の選択ができない場合について解説いたします。
ご存知の通り、改正家族法は、単独親権、共同親権の選択を認めています。
しかし、いかなる場合でも共同親権の選択を裁判所が出来る訳ではなく、
共同親権を選択できない場合についても規定されています。
民法819条7項後段は、「この場合において、次の各号のいずれかに該当するときその他の父母の双方を
親権者と定めることにより子の利益を害 ...
家族法改正による離婚調停、訴訟への影響-②共同親権、単独親権いずれを選択すべきかの主張
家族法改正による離婚調停、訴訟への影響について解説いたします。
今回は、離婚調停、離婚訴訟において親権について対立がある場合にいかなる主張を行うことが考えられるかについて
考えます。
これまでは、親権に対立がある場合は、父母の各自が自身が親権を取得すべき旨主張する形しかバリエーションが
ありませんでした。
これに対し、改正家族法が施行された後は、共同親権の選択が可能となるため、
①従来通り、父母の各自が、自らを単独親権者として指定すべきである。
②一方 ...
家族法改正による離婚調停、訴訟への影響①-親の責務の規定の新設
新聞報道等で、家族法が改正され、共同親権が選択可能となる事などご存知の方も
多いかと思われます。今回の改正は、令和8年5月までに施行される予定ですが、
施行後、離婚調停や離婚訴訟にどのような影響が考えられるのかについて解説いたします。
今回は、家族法改正により新設された、子への親の責務の規定について考えます。
親権については、改正法以前にも民法に規定が存在しました。
しかし、親権を取得しなかった親が子に対して負う責任については明示的な規定は存在しませんでした。
...
離婚調停において提出すべき証拠-72 親権・違法な連れ去り
離婚調停、訴訟等で提出すべき証拠を解説いたします。
今回は、離婚を行う夫婦間に未成年の子がおられ、親権に争いがある場合で、相手方が子を連れ去った場合について
考えます。
離婚の際に、未成年の子がおられる場合、親権者を定める事無く離婚のみ成立させることはできません。
このため、親権を夫婦のどちらが取得するかにつき、正面から対立が生じた場合、親権をどちらが取得するのがふさわしいかを考えるため、
離婚調停段階において、家庭裁判所の調査官が関与し、裁判官の命令の下、必要に応じて調査官 ...
離婚調停に提出すべき証拠-71 婚姻費用未払と有責配偶者
離婚調停、訴訟等で提出すべき証拠について解説いたします。
今回は、離婚を求める側が婚姻費用の未払を続けている場合で、離婚を求められている側は
離婚を望んでおられない場合について考えます。
一方が離婚を望み、他方が離婚を望んでいない場合、法律上の離婚原因の有無が問題となることは
ご存知の方も多いかと思われます。法律上の離婚原因の例としては、不貞行為や暴力等が考えられますが、
このような事情がない場合でも、離婚に向けた別居がある程度の期間継続している場合は、婚姻関係 ...
離婚・離縁調停成立の際のウエブ会議での出頭について
離婚調停等でも、電話会議ないしウエブ会議の利用は従来から認められていましたが、
当事者ご本人が離婚調停や離縁調停を成立させる場合は、調停期日に、裁判所に現実に出頭の上、裁判官から本人確認、意思確認を受けなければ、
調停を成立させることが出来ませんでした。(遠隔地のため、裁判所への出頭が困難である場合には、調停に代わる審判を裁判所が行い、審判書が
双方当事者に送達されてから2週間の不服申立期間を経て、双方から不服申立がなかった場合に、審判が確定し、確定日をもって離婚成立とさせる
方法を採っていました。) ...
離婚調停に提出すべき証拠-70 婚姻費用分担請求における権利濫用ないし信義則違反の抗弁
離婚調停等で提出すべき証拠について解説いたします。
今回は、離婚調停に付随して、離婚成立までの間の別居中の生活費である婚姻費用の請求がなされている場合で、
婚姻費用の権利者側あるいは義務者側に不貞行為等の有責性が認められる場合について考えます。
婚姻費用は、夫婦の収入、子の数、年齢により、算定表を用いて、おおよその月額が決まることは
ご存知の方も多いかと思われます。
もっとも、上記は原則論であり、別居に至った原因が専ら、あるいは主として一方にある場 ...