
当事務所が過去に解決した事例の一部をご紹介いたします。
是非ご参考になさってください。

離婚成立までの間の生活費(婚姻費用)として、月19万円弱の支払を受けた上で、
財産分与として4500万円程度の財産を取得する形で離婚調停が成立しました。
上記の通り、高額の婚姻費用、財産分与を確保する形で離婚調停が成立しました。
夫婦が代表者となっている法人が複数あり、夫婦で事業を行っていたところ、
当該法人の金額的評価及びどちらが離婚後も事業を行うのか(=どちらが法人の持分を取得するのか)や、
個人の所有である事業用の機械の金銭的評価が問題となりました。
この点、法人と個人は別である事から、法人については夫婦間の財産分与の対象とならない、等と誤解される方が
時々おられますが、法人の財産そのものは個人の財産ではないとしても、法人に対して持分(例えば株式会社であれば株式)を夫婦のどちらからが保有しており、
持分を取得した原資が夫婦の婚姻中の収入であるという場合には、法人に対する持分が夫婦の財産分与の対象財産となります(これに対し、親が会社を経営しており、親から代替わりを受け、
株式を取得した等の場合は、夫婦の収入で株式が築かれたとは言えない事から、財産分与の対象には当たらない事となります)。
この場合の法人の評価については、上場株式の場合は株式市場の価格(合意時直近の終値)で評価するのが通常ですが、
非上場企業の場合は、純資産方式(法人のプラスの財産とマイナスの財産の合計)で考える事が多いです(純資産方式では、収益性が反映されないため、
収益性を反映させて評価すべき、という事案の場合は、鑑定を行い、公認会計士に評価してもらう事が考えられます。)。
本件では、簡易に純資産方式を採用して持分を評価することとなりました。
また、相手方は、個人所有の事業用の機械について、法定耐用年数を用いた評価を当方が主張したのに対し、
相手方は、今後、修理、交換の必要が生じる等として、当該修理費用相当額を控除すべき旨主張しました。
当方は、具体的な首里の必要姓が明らかになっていない上(例えば、遺産分割等においても、遺産分割までに現実に不動産を売却した場合には、仲介手数料、登記費用等を控除した
金額が取得額と考えられますが、分割時までに売却していない場合は、不動産の評価額通り取得したものと考えて遺産分割がなされます。現に発生していない費用を差し引くことはできない、
という考え方です。)、法定耐用年数からすると、統計上、当面交換の必要が認められないと言えるし、
そもそも法定耐用年数は、機械の劣化も踏まえて残存する価値を簡易に算定するものであるから、減価償却後の金額すら当該機械に残っていない事の
立証を相手方は行う必要があり、鑑定を行う必要がある(ただし、当該機械の価値を適切に評価する専門家が存在するのかどうか疑問)旨主張しました。
結果、裁判所は、法定耐用年数を用いた評価を行う内容で解決案を提案しました。
結果、当方は44500万円程度の財産を取得する事ができました(当方は事業を行う意思がなかったため、法人の持分を相手方に譲ることとし、その対価の支払も受ける形)。
夫婦双方で法人の持分を持ち合ったり、代表者となっている場合、財産分与で協議がまとまらず、判決となった場合、
現状維持となる可能性(=離婚後も夫婦が会社の持分を持ち合ったり、代表者のままとなる可能性)も考えられることから、
離婚調停で適切な解決が図ることが出来たと言えます。

財産分与として400万円を超える財産の取得を取り決めた他、
月額11万円の養育費を20歳まで支払いを受ける形で離婚調停が成立しました。
なお、離婚調停成立までの間につき、月16万円弱の婚姻費用の支払を受ける形で調停を成立させております。
上記の通り、財産分与として400万円を超える財産の取得を取り決めた他、
月額11万円の養育費、月16万円弱の婚姻費用を取り決めております。
本件では、当初、相手方は離婚について消極的な立場を取られていました。
そこで、まずは離婚までの間の別居中の生活費である婚姻費用を取り決めるべく、
双方の収入等を資料で整理し、婚姻費用が月額16万円弱となることを押さえました。
相手方には、婚姻費用の仮払い(調停、審判等で取り決める以前の段階で、一定額を任意に仮に支払っていただき、
過不足がある場合は調停、審判時に調整するもの)を行っていただきました。
相手方は、その後、離婚に応じる考え方に転じられたため、相手方管理の財産の資料の開示を求め、
預金、退職金、確定拠出年金、株式等の資料の提出を受け、結果、400数十万円の財産を当方が取得する内容で
離婚調停成立に至りました。
本件では、離婚成立を行わない場合、相手方は当方に、月16万円弱の婚姻費用の支払を行わなければならない事が
確定します。対して、離婚を成立させた場合、お子様の養育費のみの支払となるため、支払うべき生活費の額が11万円程度に下がる事となります。
このため、条件を整えて離婚を早期に成立させる事は、経済的には相手方にとってもメリットがあると言えます。
このように、離婚に消極の立場を当初相手方がとった場合でも、後に離婚に応じる事がございます。
離婚を弁護士に相談、依頼をお考えの方は、姫路の城陽法律事務所まで遠慮なくご相談ください。
豊富な解決実績に基づき、お客様と一緒によりよい解決を目指します。

財産分与、慰謝料合わせて700万円程度を確保する形で離婚調停が成立しました。
相手方は、財産分与について、
・婚姻時の残高より、別居時の残高の方が減っているなどとして、当該預金をマイナス計上
・婚姻時の残高が一定程度、現在の残高に貢献しているとして、財産分与の割合を変更すべき
婚姻費用については、
・123万円の確定申告(自営)の収入をもって婚姻費用を算定すべき
などと主張したのに対し、当方は、
・普通預金の場合でかつ、婚姻後の収入がある程度混じっている場合、婚姻時の残高を差し引くことはできず、
全体が財産分与の対象価値となる
・財産分与の割合を変えて考える事が出来るのは極めて例外的な場合に限られるところ、本件は例外に当たらない
・123万円の収入で生活できる訳がなく、賃金センサスを用いて相手方の収入とみて、婚姻費用を算定すべき
との主張、立証を行い、概ね当方の考え通り、裁判所から調停案が提示され、調停成立に至りました。
財産分与の対象財産、対象価値は、預金の場合、離婚調停申立時あるいは別居開始時の残高が
原則です。
この点、当該預金が婚姻前から継続して存在するものである場合に、別居時の残高から婚姻時の残高を差し引くべきである、
との主張がなされる事があります。当該預金が、婚姻時の残高のまま、婚姻後に入出金が全くなされていない場合に、
特有財産と考えて、財産分与の対象から外して考える事には問題がありません。
しかし、婚姻後に入出金がある程度なされている場合、当該預金を保有する者としても、
もはや、婚姻時の残高から出金しているのか、婚姻後の入金から出金しているのか等と区別する
意思がない事が通常と言えます。このような場合、結婚当初は特有財産であったとしても、特有性がその後維持されなくなったと
考えて、結果として残高全体を財産分与の対象価値と見るのが通常です。
ただし、婚姻時の残高が、財産分与の対象財産全体の現在の残高等価値の合計を見た時に、ある程度大きな割合を占めている場合には、
「一切の事情」として、一定の修正を加える場合があります(今の残高、価値を50:50で分けることを原則としつつ、若干の微修正を
行う考え方。この場合も、40:60などといった形で修正するのではなく、50:50で分けた場合の金額を多少、修正するというレベルに
とどまります。)。
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元々持たれていた財産に、相手方から500万円の支払を受け、800万円弱の財産を確保する形で
離婚調停が成立しました。
上記の通り、800万円弱の財産を確保する内容で財産分与がなされております。
なお、自宅にはローンが残っていますが、自宅の所有者かつローンの債務者である相手方が引き続き
支払を継続する内容となっております(当方は別居しており、自宅を必要としない立場)。
本件、熟年離婚の事案ですが、熟年離婚の場合、若い方の離婚に比べて、
持ち家や住宅ローンがある方が割合的に多く、その取扱が問題となる事が多いです。
本件の場合は、当方は別居を先行しており、自宅を必要としていない事から、相手方が自宅を取得し、
ローンも引き続き支払う内容で問題はなく、相手方もこれを受け容れた事から、この点の問題は生じませんでしたが、
相手方において、「自宅はローン以外に、自分の結婚前からの定期預金も購入費用に充てられているから、その分、夫婦の共有財産として
計上する自宅の価値を低くするべきである」との主張(特有財産の主張)を行ってきました。
この点、特有財産(婚前からの財産であったり、親から相続した財産である等から、夫婦の財産分与の対象価値から除外すべきとの主張)の立証責任は、
特有財産である旨主張する側にあります。そこで、自宅の購入費用に、現に相手方の婚前の定期預金が幾ら充てられたのか、ローンで幾ら借り入れたのか全体が
分かる資料の提出を求めました。
また、結婚から自宅購入までの間にそれなりの年数が経過している事案であった上、相手方が開示した定期預金の通帳では、結婚時に確かに一定の残高があったものの、
結婚後に、生活費に回されたり、逆に収入から定期預金に組み入れた形跡が複数認められたため、「婚姻後の収入が混じっていたり、婚姻後の一家の生活に充てられたりするなどしており、
特有財産性が維持出来ているとは言えないから、自宅の価値全額を財産分与の対象価値として計上すべきである」旨主張し、最終的に、ほぼ当方の考え方に依った場合の金額に近い500万円の支払を受ける形で離婚調停を成立させる事ができました。
離婚を弁護士に相談、依頼をお考えの方は、姫路の城陽法律事務所まで遠慮なくご相談ください。
豊富な解決実績に基づき、お客様と一緒によりよい解決方法を考えます。

自宅が夫婦で共有されており、かつ、自宅のローンも夫婦がそれぞれ連帯債務を負っている中、
離婚調停手続中に、第三者への売却を具体的に取り決め、調停成立後に、売却金から諸費用の支払や各自のローンの支払を
行い、残額を夫婦で折半して分ける内容の財産分与の取り決めを行い、離婚調停が成立しました。
上記の通り、自宅の共有関係や負債の問題を解決する形で離婚が成立しました。
離婚を行う際には、合わせて夫婦の財産について財産分与の取り決めを行うのが通常ですが、
財産分与において最も取扱が悩ましい問題として、自宅不動産、ローンの問題があります。
この点、不動産の名義やローンの債務者が夫婦のどちらか一方でかつ、他方が連帯保証等を行っていない場合は、
名義人が引き続き所有し、ローンの支払を行う形で合意を行えば足りる事となります。
対して、本件のように不動産が共有であったり、ローンが連帯債務である場合、離婚時に共有状態を解消しておかなければ、
後々に、別途、共有状態を解消するために交渉や訴訟(共有物分割訴訟)を行う必要があるという問題が生じます。
(共有であるため、他の共有者の同意、協力なくして、一方のみでは不動産を売却できない。理論的には自分の共有持ち分だけなら自分だけで売却できるが、買い手が共有を嫌い、買い手は通常つかない。共有者が協力しない場合、共有状態を解消する手段として共有物分割訴訟があるが、解決方法は、どちらかが100%取得する代わりにローンも全て支払うか、手続外で任意売却を行うか、手続内で
競売を行うかのどれかとなるため、それであれば、離婚時の財産分与の段階で、任意売却の道筋を立てておいた方がよい事となる。)
本件では、不動産を売却して各自のローンの支払に充てる旨の提案を離婚調停内で行ったところ、相手方も了解した事から、
不動産業者に査定を取得し、売却予定額について相手方の了解を得た上で(双方の負債が完済できる内容)、売却先を不動産業者に探してもらい、
売却予定日や司法書士の費用その他も確定した上で、離婚調停を成立させ、その後、売却を実行し、諸費用やローンの支払を行った残額を折半で分けております。
なお、このような進め方の場合、売却には種々の書類の取り交わし(契約書は元より、登記手続に必要な書類等)が必要となりますが、実際に交付してくれるのか
不明であるため、リスクを低下させる観点から、事実上、調停成立より先行して、相手方が署名、押印した種々の書類を依頼した司法書士が預かった事が確認できた状態で調停を成立させ
ております。
また、調停手続中に売却について具体的に取り決める際の注意点として、例えば売却金額についてなかなか折り合いがつかない等の事態になると、
裁判所が「それであれば、売却金額や売却先が具体的に決まってから再度、調停を申し立てるなりする事とし、一旦、調停を取り下げるべきではないか」
と述べてくる可能性が生じるため(離婚調停の期日を何期日も待ってくれない可能性)、出来るだけ早期に最低売却価格を取り決めると共に、売却先を確定する必要があります。
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離婚原因が認め難い中、相手方から離婚を求められたのに対し、当方から婚姻費用分担調停を申し立て、
相手方から離婚調停が申し立てられ、婚姻費用、解決金合わせて600万円弱の金員を得る形で離婚調停が成立しました。
本件は、婚姻を行ったものの、同居を行った事がなく、婚姻からそれほど期間がたたない中で
離婚を求められた事案であり、財産分与は期待しづらいという状態にありました。
相手方は、同居しなかった等と述べ、離婚原因が存在する等と主張したのに対し、当方は、同居しなかったのではなく、
同居のための住居等を適切に相手方が確保する等の対応を行わなかったり、双方の考え方の違いによるものであり、
当方に帰責性がある訳ではない旨、主張し、その上で、離婚を求めるのであれば、未払婚姻費用は当然であるが、これとは
別に一定の解決金の支払がなされれば、誠意が見せられたものとして、離婚に応じる事も考え得るとのスタンスをとりました。
結果、婚姻費用、解決金合わせて600万円弱の金員を得る形で離婚調停が成立しました。
離婚を相手方から求められた場合の対応としては、
①離婚に応じる、②離婚には一切応じない、の他、③条件次第では離婚に応じるという方法が考えられます。
本件では、当方に不貞行為や暴力等の有責性は認められず、その他、同居に至らなかった経緯についても当方に帰責性が認められるものでは
ないと考えられた一方、相手方が弁護士を代理人に立て、調停まで申し立ててきた事等に鑑みると、関係の改善を図り、夫婦生活を営んでいくことは
事実上困難であると考えられ、離婚には全く納得がいっていない。何らかの条件が提示された場合、検討は行う。というスタンスをとりました。
このような場合、解決金についてはどのように考えるべきでしょうか。例えば、不貞行為が認められる等の場合は、慰謝料の問題となり、
訴訟に至って判決が出た場合の離婚慰謝料には一定の相場があるとされているため、これをベースに考えることができます。
対して、本来、離婚するだけの事情(法律上の離婚原因)が認められないにもかかわらず、離婚に応じる、という解決金は、慰謝料と異なり、
法的な請求権ではないため、「判決での相場」というものがありません。
このような場合、現時点で離婚が成立した場合と、離婚が成立せず、別居期間をある程度確保された段階で離婚が成立する場合を比較することが
実務上、行われています。すなわち、離婚が成立するまでの生活費は、婚姻費用であり、配偶者の生活費(+子の生活費(養育費))を支払う必要があります。
対して、離婚が成立した場合は、お子様がおられる場合は養育費、そうでない場合は、生活費は不発生となります(離婚により、配偶者に対する扶養義務が無くなるため。)。
法律上の離婚原因が認め難い場合、別居期間に着目することが多いですが、一般的には3~5年程度と説明されることが多いです。
3~5年程度の期間(正確には、別居してから現在までの期間分は差し引く必要。ただし、その部分は、婚姻費用調停を申し立てている場合等は、婚姻費用として計上することとなります。)、婚姻費用を払い続ける場合と、現段階で離婚を成立させ、3~5年程度養育費を払い続ける場合(子がいない場合は、0円)の差をもって、解決金の目安とすることが考えられます。
本件では、相手方が少額の解決金の提案を当初行っていましたが、当方は、離婚訴訟において、法律上の離婚原因が認められにくい場合の裁判所の和解案として、
上記のような運用を採られていることから、婚姻費用額の5年程度の金額が提示されて然るべき旨、主張し、相手方は3年程度の金額を提示してきた事から、当方は4年程度の
金額を提示したものの、相手方が応じなかったため、裁判所(調停委員会)に解決案の提示を求めたところ、上記の通り、
こちらの考え方に沿う形で解決案が提示され、双方合意に達する事ができました。
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財産分与として、2000万円弱の財産を取得する事とした他、
養育費として月40万円弱の支払を受ける形で離婚調停が成立しました。
相手方は、自身の収入が婚姻費用の算定表上の上限を超えていることから、
相手方の収入はこれより上であっても、上限の範囲とすべき旨、主張していましたが、
これに対し反論を行い、結果、算定表の上限に限定されず、婚姻費用の支払を行っていただく事ができました。
婚姻費用、養育費を定めるに際しては、裁判所が作成した、「算定表」に当てはめて
月額が考えられることが裁判実務上、多いことは、ご存知の方も多いかと思われます。
ところで、当該算定表では、給与所得者の場合、2000万円、事業者の場合、1567万円までの表となっており、
夫婦のいずれかの収入がこれを上回る場合に、上記金額に限定して考えるべきではないかが論点となる場合があります。
この点については、様々な考え方がありますが、婚姻費用と養育費では考え方を分けることが考えられます。
すなわち、婚姻費用については、夫婦双方の収入に応じて、生活費を考える事となり、収入の多い方が、自身の収入を前提とした
自身と同様の生活を相手方にさせる義務を負うこととなるため、収入が多ければ、それだけ相手方に払うべき金額も多くなるのではないか、
との説明が考えられます。
対して、養育費については、教育費には自ずと限界があると考えられることから、収入についても、限界があるのではないか、との説明が
考えられます。
離婚について弁護士に相談、依頼をお考えの方は、姫路の城陽法律事務所までえん
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夫婦の一方が国内、他方が国外に住んでいるところ、国外に単身赴任した後、収入が増えたものの、国外に単身赴任する前の収入を用いて
婚姻費用を取り決め、調停が成立しました。
上記の通り、単身赴任に伴い収入の増加が認められたものの、これを用いず、その1年前の国外に単身赴任する前の収入を用いることとして、
婚姻費用を取り決め、調停が成立しました。
婚姻費用や養育費を定めるに際しては、夫婦双方の収入が基準となる事や、
裁判所が婚姻費用や養育費を定めるに際しては、いわゆる「算定表」を用いて算定されることを
ご存知の方も多いかと思われます。
問題は、夫婦の一方が海外で生活を行い、収入を得ている場合です。
裁判所が用いる「算定表」は、「日本で」収入を得た場合に、収入に応じて、住居関係費や食費、教育費、交通費、交際費、
通信費、保健医療費、保健掛け金などが統計上、月いくら程度使われているのかを勘案して、作成されています。
従って、前提となる住居関係費、食費等の金額は日本のものであるため、日本と物価の異なる外国で生活を行っている場合、
そのままスライドできない、という問題が生じます。
また、大手の会社に勤務し、海外赴任となった場合、このような物価の違いや海外赴任に伴う危険性等を考慮し、種々の手当が
支払われる等して、結果的に、海外赴任前よりも、額面のみをみると、収入が上がっているように見える場合も考えられます。
本件では、海外赴任を理由とした種々の手当の支給があった一方、これを差し引くと、海外赴任する前の収入とほぼ変わらないこと、
婚姻費用の支払を行うこととなる当方側が高収入であるのに対し、相手方が比較的低収入であったため、
物価の違いを考えたとしても、それほど婚姻費用額に差が出ない見通しであったことなどから、
上記の通り、簡易に、海外赴任前の収入を用いて、日本の算定表に当てはめて婚姻費用を算定する形で調停が成立しました。
なお、物価の違いを反映するには、当該外国の様々な生活に関する統計資料を証拠で提出する(日本語で翻訳も必要)ことが必要となります。
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夫婦双方が住宅ローンの連帯債務を負っており(いわゆるペアローン)、自宅不動産も夫婦で共有している事案で、
相手方が当方の借りている住宅ローンを借り換えることを前提に、不動産の当方の共有持ち分を取得し、
その他の財産については、お互いが自身で管理している財産をそのまま取得し、調整を行わない形で、裁判上の和解による
離婚が成立しました。
当方が子を連れて別居を行い、相手方が自宅に居住し、当方は不動産取得を希望しないことから、
相手方が不動産を取得することを前提に、相手方がローンを借り換え、不動産の持ち分を全部取得する形で
財産分与をまとめることとし、上記の通り、和解が成立しました。
離婚の際、財産分与において、自宅不動産やそのローンが残っている場合に、解決が難しくなることが
あります。
特に、本件のように、夫婦が互いに連帯債務を負っている場合などは、相手方が不動産を全部取得するのであれば、
こちらのローンも相手方が引き継ぐべきではないか、という問題が生じます。
本件では、元々、相手方が負っているローン額に、新たに相手方が引き受けることとなる当方のローン額を加えても、
相手方の収入や年齢からすれば、返済可能と金融機関が判断し、金融機関の仮審査、本審査を相手方は通すことができ、
上記のとおり和解することができました。
時々、「離婚に際して、夫婦の一方のローンを他方が借り換える形の融資は前例がなく、受けられない」などと回答する金融機関があるようですが、
実際に、当職自身、上記のような借り換えによる解決を図った事案は多数存在します。某銀行のホームページにも、離婚の際に、不動産、ローンが残っている場合の
解決の方法として、このような借り換えを方法として説明しています。
金融機関からすれば、調停や訴訟上の和解の場合、裁判所の関与の下、合意に達してる事になるため、真に離婚を行い、財産の清算を行っていることが明らかであり、
モラルハザードの問題等も生じにくく、金融機関側のリスクは、手続的に少ないと言えます(この場合でも、年齢や借り換える金額、収入、他の負債などによっては、経済力の
観点から借り換えができない場合はあります。)。
また、離婚を行う夫婦にとっても、自宅を渡す側からすれば、
借り換えを行うことにより、その後、不動産を取得した側が、ローンを支払えない事態に陥った場合でも、これに巻き込まれずに
済みますし、自宅を取得する側にとっても、借り換えを行わない場合、負債の名義はそのままとなるため、夫婦間では、所有権移転時期を離婚成立時としても、
所有権移転登記を行う時期は、ローン完済時とする事が多いため、ローンを完済するまでの間に、自宅を渡した側が破産等を行い、自宅を維持できなくなるリスクを無くすことが
できるメリットがあります。
本件では、当方のローンを相手方が引き継ぐ事により、結果的に、相手方の財産より当方の財産の方が金額が大きくなるため、
財産分与として一定の支払を当方が相手方に行う必要が計算上、あったところ、この点は交渉により精算を行わない形で
合意することができました。
なお、このように借り換えによる解決を図る場合、
①借り換えによる解決を提案し、方向性を双方が合意する。
②自身の収入により、借り換え可能か、金融機関の仮審査を申請し、合格する。
③その他の財産分与や慰謝料、養育費等の各争点について、金額、支払時期等の合意をする。
(加えて、借り換えに伴う手数料や登記費用を誰が負担するのか、借り換え及び登記手続は、離婚調停や和解が成立した後となるため、時間差が生じることから、
この間、ローンの支払をどちらが行うのかや、固定資産税は1月1日の所有者にかかり、1年の間に数期にわたり支払時期が到来するため、支払時期が来ていないものについて
どちらが負担するのか等、細かく取り決めを行う必要があります。)
④本審査を申請し、合格する。
⑤調停や和解を成立させる。
⑥借り換えには、夫婦双方や借り換えを行う金融機関の担当者(借り換え前、後のいずれも。)、司法書士が
一同に会して決済を行う必要があるため、日時を調整し、決済を行い、借り換えを実行し、登記の移転手続を行う。
という流れを採る必要があります。
このように、細かい調整が必要であるため、自宅ローンの借り換えによる解決を目指す事案については、
借り換え事案の経験が豊富な弁護士に離婚調停や裁判を依頼されることも検討いただくとよいかと考えます。
離婚を弁護士に相談、依頼をお考えの方は、姫路の城陽法律事務所まで遠慮なくご相談ください。
豊富な解決実績に基づき、お客様と一緒に、よりよい解決を図ります。

婚姻期間が短く、めぼしい財産がない中、400万円の解決金の支払を受け、
養育費月17万円の支払を受ける内容で、離婚調停が成立しました。
別居がいつから始まったか及び、別居に至る原因、経過等について双方に
争いがある中、当方は、一定の解決金の支払を受けなければ、離婚に応じることが
できない旨、示しました。
当初、相手方は、100万円程度の解決金しか提示しませんでしたが、交渉の結果、
400万円の解決金の支払を一括で受けることができました。
これとは別に、養育費月17万円の支払を20歳まで受ける事を内容とする他、
離婚成立までの婚姻費用についても、子の出産費用の半額の支払を受け、かつ、月29万円の婚姻費用の
支払を受ける形で合意に至りました。
離婚が認められるには、夫婦双方が合意するか、一方が同意しない場合は、
法律上の離婚原因が必要となることは、ご存知の方も多いかと思われます。
本件では、夫婦双方に、暴力や不貞行為などの事情が認められないため、
主に、別居期間が離婚原因として重要な意味を持つと考えられました。
当方としては、暴力等の帰責事由がみとめられない以上、5年程度の別居期間が必要として、
離婚を早期に成立させる事で、相手方は、婚姻費用から子の生活費である養育費に月々の支払が下がる点を捉えて、
5年分の婚姻費用と養育費の差額の支払いを解決金として行うべき旨、主張しました。
最終的には、約4年分の差額である400万円の支払を受けることが可能となりました。
その他、別居中に、当方が出産に至ったことから、出産費用の半額の負担の支払を受け、
また、出産以降は、子を1人監護していることを前提とした婚姻費用と考えるべき旨、主張し、月29万円の婚姻費用の
支払を受けることができました。
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